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【FAお役立ち情報局⑫】カメラ標準搭載の協調ロボット「TMシリーズ」についてご紹介!

皆様はオムロンの協調(協働)ロボット「TMシリーズ」についてご存知でしょうか?

このTMロボの大きな特徴として、ハンド部分にカメラが標準搭載されていることがございます。FA用途でカメラが標準で搭載されたロボットというのは珍しく、このカメラを使用したオムロン独自の機能も搭載されています。

ということで今回は、TMロボット搭載のカメラ機能にフォーカスしてどんな事ができるのか簡単にご紹介させて頂きます!

FAお役立ち情報局(TMカメラ)①

(TM搭載カメラ)

まず、カメラが標準搭載されていることの利点として、セッティングが非常に容易であることがございます。通常、後付けでロボットにカメラを搭載しようとすると、カメラとロボットで通信を確立する必要があり、間にPLCなどを挟んで計測データをやり取りしなければいけません。TMロボに搭載されているカメラは既にロボットとの通信設定がされていますので、PLC等を間に挟まなくともダイレクトにやり取りすることが可能です。また、ロボットのプログラムの中で"ビジョンツール"としてカメラの設定を行うことができ、一々複数のソフトウェアを切り替えて設定を行う手間を省くことができます。また、TMロボのカメラはオートフォーカス機能も備えておりますので、複数の高さのワークに対応することが出来ます。

カメラの使用用途としてよくあるのが、掴むワークの位置検出です。いわゆるパターンマッチングによって、登録したワーク形状等をもとに位置座標を検出します。TMロボでは前述の通りロボットプログラミングの中で画像の設定を行うことができ、ソフトウェアも直感的に操作しやすく作成されていますので、ロボットを初めて触るという方でも習得しやすくなっています。下の図では形状パターンマッチングにより、複数のワークの位置を検出しています。このように複数の物体の座標を検出した場合、左上のワークから掴みに行くなどの動きも設定者が自由に設計することが可能です。

FAお役立ち情報局(TMカメラ)②

(形状パターンマッチングによる位置検出)

次に下の2つの図では、カラークラシファイア(色分類)という機能により事前に登録した色をカメラで認識して仕分けるといった作業をしています。この機能を使うとワークの色を見て置く位置を変更したり、混入品を分けたりすることができます。その他にも、作業台やパレットにカラーマーカーを設置して、その色ごとにロボットにさせる動きを変えるといったことが出来ます。

FAお役立ち情報局(TMカメラ)③FAお役立ち情報局(TMカメラ)④

(カラークラシファイアによる分類) 

最後にオムロンTMロボット独自の機能であるランドマークについてご紹介いたします。通常、カメラで物体を認識して座標を検出したり、補正したりするのは平面上に限定されます。つまりZ方向の補正が出来ないので、作業台やパレットの高さや傾きが変わってしまうとワークを掴む位置がズレてしまいます。ところがTMロボでは、付属するランドマークプレートを作業台やパレットに設置して頂くことで、それらの位置や傾きが変わってもランドマークをカメラで認識して3次元的に座標を補正することが可能となっています。

その他の用途として、ロボット本体をキャスターなどで動かして複数の作業場で運用するといったことも出来ます。これは、ロボットの配置が多少ズレてしまったとしてもランドマークを都度認識させることで、設定時の座標関係に補正して作業を行うことが可能だからです。

FAお役立ち情報局(TMカメラ)⑤

(TMランドマーク)※現在はマークの絵柄が変更になっている場合がございます。 

今回は、オムロンの協調ロボットであるTMロボットのカメラ機能に注目してご紹介させて頂きました。TMロボットでは標準機能として、ご紹介したような検出機能が使えるのに加え、画像検査用ライセンスを追加すれば簡単な不良品検査を行うこともできます。

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