オムロンが切り開いた近接センサの歴史 | 1960年、世界初の無接点近接スイッチから始まった

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製造現場で使われるFA機器の中でも、センサは設備の自動化を支える重要な要素です。
その中で近接センサは、ワークの有無確認、部品の位置検出、金属体の通過検知など、幅広い用途で使われています。

現在、オムロンは制御機器、センサ、スイッチ、セーフティ機器、画像処理機器、PLC、サーボ、温度調節器など、製造現場を支える各種FA機器を幅広く展開する企業として知られています。

そのオムロンの歴史の中でも、近接センサに関して特に重要な出来事があります。

それが、1960年に世界で初めて「無接点近接スイッチ」を開発・発売したことです。

オムロン自身はこの製品を、 「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」 として発表しました。

接触して検出することが当たり前だった時代に、対象物に触れずに検出する。
この新しい発想は、製造現場に大きな転換をもたらしました。
近接センサを語るうえで、オムロンは「製品を供給しているメーカー」というだけではありません。
1960年に世界初の無接点近接スイッチを世に出し、近接センサというカテゴリーの原点をつくった会社です。

目次[非表示]

  1. 1.接触して検出するのが当たり前だった時代
  2. 2.接触式スイッチが抱えていた課題
  3. 3.「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」 の登場
  4. 4.近接センサというカテゴリーの原点
  5. 5.非接触検出がもたらした変化
  6. 6.1960年の一歩が今につながっている

接触して検出するのが当たり前だった時代

近接センサが広く使われる以前、機械の位置検出や物体検出では、主に接触式のスイッチが使われていました。代表的なものが、リミットスイッチです。

対象物がレバーやプランジャに物理的に当たることで、オン・オフの信号を出します。接触式スイッチは、構造がわかりやすく、確実性もある機器です。現在でも多くの現場で使われています。

一方で、「対象物が直接触れる」という仕組みである以上、設備の使い方や環境によっては避けにくい課題がありました。

接触式スイッチが抱えていた課題

接触式スイッチの課題は、設備の稼働時間が長くなり、動作回数が増えるほど表面化しやすくなります。
主な課題は、次のようなものです。

  • 繰り返し接触による摩耗
  • 可動部の劣化
  • 対象物への記事や変形
  • 高速動作対応への難しさ
  • 油、粉塵、振動などによる操作不安定

検出のたびに対象物と接触するため、スイッチの可動部や接点には少しずつ負荷がかかります。 摩耗や劣化が進めば、検出位置がずれたり、信号が不安定になったりします。 その結果、設備停止や品質不良を招くおそれがあります。

さらに、対象物に触れる以上、検出対象にも制約が生じます。 傷をつけたくない部品や、接触によって位置がずれてしまうワーク、高速で流れる対象物などは、接触式スイッチでは扱いにくい対象でした。

こうした背景から、現場では「触れずに検出したい」というニーズが高まっていきました。

「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」 の登場

そのニーズに対して、1960年にオムロンが世に出したのが、世界初の無接点近接スイッチです。
オムロン自身はこの製品を、「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」として発表しました。

この表現には、当時の技術的なインパクトがよく表れています。
従来のスイッチは、対象物が触れてはじめて動作するものでした。
それに対して、無接点近接スイッチは、対象物に触れずに検出することを可能にしました。

  • 接点がない
  • 対象物に触れない
  • 摩耗しにくい
  • 検出対象を傷つけにくい
  • 高速の検出に対応しやすい
  • 高精度の検出に対応しやすい

これは、単なる使い勝手の改善ではありません。
「スイッチは接触して動作するもの」 という当時の前提を変える技術でした。

対象物に触れずに検出する。

その考え方が、実用的な製品として現場に届いたのです。

近接センサというカテゴリーの原点

1960年に発売された無接点近接スイッチは、ひとつの製品であると同時に、新しい検出の考え方を示すものでした。

  • 対象物に近づくだけで検出する。
  • 接点を使わずに信号を出す。
  • 機械的な接触に頼らず、設備の動作を制御する。

この考え方が、近接センサというカテゴリーの土台になりました。

現在、近接センサにはさまざまな種類や形状があります。円柱型、角型、小型タイプ、長距離検出タイプ、耐環境タイプなど、用途や設置条件に応じて多様な製品が使われています。しかし、その原点には、1960年にオムロンが開発・発売した世界初の無接点近接スイッチがあります。

オムロンは、制御機器をはじめとするFA機器全般を展開する大手企業です。

その中で近接センサの歴史を見たとき、
オムロンは世界初の無接点近接スイッチを世に出し、近接センサというカテゴリーの原点をつくった会社
として位置づけられます。

この点は、現在の製品を見るうえでも大切です。

近接センサは、単にラインアップの一部として存在しているのではなく、現場の課題を解決するために生まれ、長い時間をかけて進化してきた技術なのです。

非接触検出がもたらした変化

無接点近接スイッチの登場によって、現場には「触れずに検出する」という選択肢が生まれました。

これにより、接触式スイッチで課題になりやすかった部分を抑えやすくなりました。

  • 摩耗によるトラブルを減らしやすい
  • 接点不良のリスクを抑えやすい
  • 検出対象に傷をつけにくい
  • 高頻度の検出に対応しやすい
  • 設備の自動化に組み込みやすい
  • メンテナンス負担を減らしやすい

製造現場では、ひとつの検出ミスが設備停止や品質不良につながることがあります。反対に、検出が安定すれば、設備全体の安定稼働にもつながります。無接点近接スイッチは、現場のそうした課題に対して、新しい解決策を示しました。

搬送、加工、組立、検査。

さまざまな工程で、非接触検出は自動化を支える技術として広がっていきます。近接センサは小さな部品に見えるかもしれません。しかし、その役割は設備全体の動作に関わります。

  • ワークがあるか
  • 部品が正しい位置にあるか
  • 次の工程へ進んでよいか

こうした判断の入り口に、近接センサがあります。

その原点に、オムロンの「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」がありました。

1960年の一歩が今につながっている

1960年、オムロンは世界初の無接点近接スイッチを開発・発売しました。

それは、接触式スイッチが中心だった時代に、「触れずに検出する」という新しい考え方を、現場で使える技術として形にした出来事でした。

当時「夢のスイッチ・無接点近接スイッチ」として発表されたこの製品は、近接センサというカテゴリーの原点となり、その後の製造現場に大きな変化をもたらしました。

この歴史を知ると、近接センサは単なる検出部品ではなく、現場の課題から生まれ、ものづくりとともに進化してきた技術であることが見えてきます。

そして現在も近接センサは、多くの設備の中で、ものづくりの安定稼働を支え続けています。

どのようなしくみで検出しているのか。

現場ではどのような困りごとが起きるのか。

用途に合った機種はどう選べばよいのか。

そして、これからの製造現場で近接センサはどのように進化していくのか。

こうした点についても、今後のテーマとして取り上げていきます。


近接センサの王道にして新定番

弊社HP内も、オムロン近接センサ「E2E NEXTシリーズ」の商品紹介ページを掲載しております。ぜひあわせてご覧ください。


あね吉
あね吉
エフ・エー・アネックスのマーケティング担当です。プライベートではグラベルライドをこよなく愛する自転車乗りでもあります。 お客様のビジネスに貢献できるよう、現場で役立つ有益な情報を定期的にお届けします。

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